• 追い焚き時に、給湯器・風呂釜から唸る(うめき声?)ような異音が鳴り出した!

    2020.02.06 更新

     

    こんにちは!

     

     

    結構前からですが、タイトル通り

     

     

    「追い焚き時に、給湯器・風呂釜から唸る(うめき声?)ような異音が鳴り出した!」

     

     

    との質問がありましたので、

    ここで解説してみたいと思います。

     

     

    ここでいう給湯器・風呂釜はバランス釜ではなく、

    壁掛型給湯器や壁貫通型給湯器などの、

    「内部に内蔵されているポンプでお湯を循環させるタイプ」

    の給湯器を指します。

     

     

    ここでいう異音は、

    「唸り声(うなりごえ)」というか「うめき声」というか、

    ハライタでトイレにこもっている時の「う゛ぅー・・・」

    という音に似ています。

     

     

    例えがアレですが、

    聞いてみると「確かに」となるような音です。

     

     

    その音の原因として、

    二つの原因が考えられます。

     

     

    一つは「循環アダプターのフィルター詰まり」

    二つ目は「追い焚きの経路が狭まっている」

    などが考えられます。

     

     

    まずは一つ目の「循環アダプターのフィルター詰まり」から解説します。

     

     

    それでは、

    お使いの浴槽の内側をご覧ください。

     

     

    浴槽(湯船・風呂桶)の中にある、

    追い焚きをしたときに熱いお湯が出てくる、

    「アミの付いた丸い出っ張った部品」

    が見えると思います。

     

     

    それを「循環アダプター」と呼びますが、

    そこの「アミ(フィルター)の部分」

    が汚れで詰まっていると、

    タイトルのような変な音(異音)が鳴ることがあります。

     

     

    その場合はそのアミの付いた部品を外し、

    「歯ブラシで向こう側が透けて見えるくらいキレイ」

    に磨けば、9割の確率で異音は収まります。

     

     

    なんでフィルターが詰まっていると異音が鳴るのか。

     

     

    それは、

    フィルターを通して水を機械の中に取り込み、

    機械の中で加熱して浴槽に戻しますが、

    フィルターが詰まっていると、

    汚れが邪魔をして機械の中に取り込める水の量が少なくなります。

     

     

    そうすると、

    通常より水を機械に取り込む量が減るので、

    同じ火力で加熱した場合、

    機器の中でいつもより高い温度に水が加熱されます。

     

     

    加熱されると、

    水の中に含まれている空気が膨張し、

    気泡が大きくなります。

     

     

    鍋でお湯を沸かすと、

    底の部分からボコボコと気泡が沸き上がってきますよね、

    それと同じ状況が給湯器の内部でも起こります。

     

     

    その気泡が発生することにより、

    機器の中で音が反響し、

    うめき声のような異音が鳴り始めるのです。

     

     

    なので、

    水を取り込む量を減らしている原因である、

    「フィルターの汚れ」

    を歯ブラシで掃除して取り除けば、

    通常通りの水が取り込まれるので、

    異音が無くなります。

     

     

    それでも直らない場合は、

    二つ目の「追い焚きの経路が狭まっている」

    が考えられます。

     

     

    二つ目の「追い焚きの経路が狭まっている」という状況は、

    いくつか考えられる原因があります。

     

     

    ①なんらかの原因で追い焚き配管が折れ曲がっているため、

    水の取り込む量が減り異音が発生している。

     

    ②循環アダプターのフィルターを外して使用していたことがあり、

    内部に汚れが吸い込まれてしまい詰まりが発生しているため、

    水の取り込む量が減り異音が発生している。

     

    ③湯に混ぜるとトロトロと粘度の出る入浴剤を使用して

    追い焚きをかけるなどしてしまったか、

    あるいは粘度が無くても長年入浴剤を使い続けたことが原因で

    機器内部に詰まりが発生し、

    水の取り込む量が減り異音が発生している。

     

     

    等が原因の可能性が高いです。

     

     

    ①の追い焚き配管の折れ曲がりであれば一瞬で直りますが、

    配管の折れ曲がりは施工時に目視で確認できるため、

    後から浴槽を動かしたりした場合以外は起こらないので、

    これが原因であることはほとんどありません。

     

     

    ですが、

     

     

    それ以外の②、③が原因の場合は厄介です。

    自分では直せません。

     

     

    給湯器・風呂釜の内部には、

    直径5mmほどの細い銅管が巻かれている

    「熱交換器」という部品があります。

     

     

    その細い銅管の曲がりの部分に、

    髪の毛やゴミなどが詰まった場合、

    取り出すことは困難です。

     

     

    入浴剤の場合ですが、

    使った次の日の浴槽の底って、

    ヌルヌルしてますよね?

     

     

    その状態で沸かし直しを何度も行うと、

    「そのヌルヌルが熱交換器内部に吸い込まれます」。

     

     

    熱交換器は火で熱されて高温になるので、

    ヌルヌルとともに流れて来た成分が、

    細い配管内部に徐々に堆積(たいせき)していきます。

     

     

    それはまるで、

    「血管の内側にへばりついたコレステロール」

    のような状態です。

     

     

    ゴミや配管の閉塞によって、

    配管内部の流量が減り同じ火力で熱されているため、

    機器内部で早い段階で沸騰してしまいます。

     

     

    沸騰したときに出る気泡の音が

    「追い焚き時に、給湯器・風呂釜から唸る(うめき声?)ような異音」

    の正体なのです。

     

     

    気になるのであれば熱交換器交換で2~6万円を修理業者にお支払の上、

    丁寧に修理してもらってください。

     

     

    ただ、爆発するとかガス漏れするといったレベルのものではありませんので、

    気にしなければそれはそれでいい類のものです。

     

     

    ゴミ詰まりの場合は放っておいても直りませんが、

    入浴剤の場合は何も入れない水で追い焚きを繰り返しているうちに、

    入浴剤の成分が時間をかけて流れ出て、

    長い年月を経て異音が収まることもあります。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    ということで今回は、

    「追い焚き時に、給湯器・風呂釜から唸る(うめき声?)ような異音が鳴り出した!」

    の解説でした^^

     

     

    ひさしぶりに真面目な記事を書くと、

    心なしか肩こりが。笑

     

     

    冗談はさておき、

    こまめにフィルターの掃除を行って、

    快適なバスタイムをお過ごしください^^

     

     

    長々とお読みいただき、

    ありがとうございますm(__)m