• 【風呂釜と給湯器の違いとは?】意外と知らない素朴な疑問について、ガス機器のプロが徹底的に解説いたします!

    2017.05.30 更新

    こんにちは!

     

     

    風呂釜と給湯器の工事をこよなく愛する、

    お湯まわり.com 施工スタッフの赤城隆史です!

    いつもお読みいただき、

    本当にありがとうございます!

     

     

    突然ですが先日、

    「風呂釜と給湯器の違いって、なんですか?」

    というご質問をいただきました。

     

     

    ということで今回は、

     

     

    知ってるようで実は知らない、

    「風呂釜と給湯器の違い」

    について書いてみたいと思います!

     

     

    風呂釜と給湯器の大きな違いを簡単かつ大雑把にいうと、
    こんな感じになります。

     

     

    ・風呂釜

    →湯船(浴槽)にためた水を、沸かしてお湯にする機能のみを持つ機械。

     

     

    ・給湯器

    →水道管を通って来た水圧のかかった「水」に、

     熱を加えて「お湯」に変える機能のみを持つ機械。

     

     

    すっごく簡単にいうとこんな感じです!

     

     

    お読みいただき、

    ありがとうございまsh・・・じゃない!

     

     

    こよなく愛する風呂釜のことを、

    たった一言で言い表すことなど、

    とっても気の弱い私にはできませんm(__)m

     

     

    ということで、

    この記事をお読みいただいたからには、

    「専門家」になっていただきますので、

    覚悟してくださいね^^

     

     

    長くなるので飲み物のご用意を(うそ)

     

     

    まずは「風呂釜」について説明します^^

     

     

     

    風呂釜

    風呂釜とは、湯船にためた水をお湯に変える機能を持つ機械です。

    以下が風呂釜の写真です。

     

     

    ・ガスふろがま

    風呂釜と給湯器の違いとは?風呂釜と給湯器の違いを徹底解説します!その1

    ガスふろがま

    二つ穴が空いている浴槽に設置する、追い焚き専用の風呂釜です。

    火をつけるためには電池が必要です。

    電池は屋内ではなく、外壁を挟んだリモコンの真裏にあるボックスに単一が4本入ります。

    電池が切れるとうんともすんとも言わなくなるので、

    電池のストックは必須となります。

     

     

    火のつけ方

    リモコンに付いているレバーを横方向に回転させて点火動作をするものもあれば、

    リモコンについているボタンを押して火花を飛ばして点火させるものもあります。

     

     

     

    ・バランス型風呂釜(BF式風呂釜)

    風呂釜と給湯器の違いとは?風呂釜と給湯器の違いを徹底解説します!その2

    バランス型風呂釜(BF式風呂釜)

    バランス型風呂釜は燃焼させたときの吸気と排気が同量で、

    バランスが取れていることからバランス型風呂釜と呼ばれています。

    写真はシャワー付きのバランス釜ですが、

    シャワーの付いていない追い焚き専用のバランス型風呂釜などもあります。

    号数は6.5号、7号、8.5号の3種類。

    数字の違いはシャワーの勢いに関係してきます。

    数字が大きくなるほど火力が強くなりますので、

    6.5号では冬場はちょろちょろとしかシャワーが出なくても、

    8.5号だともう少し多めに出る。というふうな違いがあります。

    昔はレバーハンドルを回して火打石の原理で火花を散らしてましたが、

    今は電池式に変更になりましたので、

    昼夜問わず静かに着火することができるので、

    集合住宅でも気兼ねなく操作できるようになりました。

     

    火のつけ方

    本体上面についているツマミを押しながら「口火」に合わせ、

    着火を知らせるランプが点灯してから5秒ほど押し続け、

    ツマミから手を離してもランプが消えなければオッケーです。

     

     

    ・FF式風呂釜

    風呂釜と給湯器の違いとは?風呂釜と給湯器の違いを徹底解説します!その3

    FF式風呂釜

    FF式風呂釜とは、あとに出てくるCF式やBFDP式風呂釜しか設置できない建物に、

    よりパワフルな機械を付けようとして開発されました。

    CF式風呂釜やBFDP式風呂釜は、自然に吸い込んだ空気を使って燃焼し、

    燃焼済みの排気ガスが煙突を通って出ていく方式です。

    それに対しFF式風呂釜は、100V電源を使用し風呂釜内部に組み込まれた

    「燃焼ファン」をブンブン回し、強制的に吸って吐いてを行います。

    そのため、CF式風呂釜やBFDP式風呂釜に比べて沢山の空気を使えるため、

    シャワーの湯量なども多めに出すことができます。

    FF式風呂釜にはリモコンが無いものや、リモコン付きのものなど色々あります。

    リモコン付きのものは温度設定なども目で見ることができるので、

    とても使いやすいです。

    号数は6.5号から13号まで、メーカーによってさまざまです。

     

    火のつけ方

    FF式風呂釜は100V電源にて動作します。

    そのため、電源スイッチを入れれば、後はひねるだけでシャワーが出ますし、

    スイッチを入れるだけで追い焚きがかかりますので、とても楽です。

     

     

     

    ・BFDP式風呂釜

    風呂釜と給湯器の違いとは?風呂釜と給湯器の違いを徹底解説します!その4

    BFDP式風呂釜

    BFDP式風呂釜は、

    「BF(バランス型風呂釜)のDP(ダブルパイプ=2本管)」

    という意味です。

    吸排気量のバランスが取れていることから、そう呼ばれています。

    こちらも昔はツマミを回して「バチッ!バチッ!」とガス台のように付けていましたが、

    現在は乾電池にて点火を行うため、とても楽になりました。

    気になる号数は5号、6号など、シャワーの勢いは望めません。

     

    火のつけ方

    会社によって違いますが、つまみを回して口火が点火したことを確認し、

    それから使います。

     

     

    ・CF式風呂釜

    風呂釜と給湯器の違いとは?風呂釜と給湯器の違いを徹底解説します!その5

    CF式風呂釜

    CF式風呂釜は築50年以上の昔の集合住宅などでよく見られます。

    本体の隙間から空気を吸い、上に伸びているキノコ型の煙突を通って、

    排気ガスを建物の外に排気する方式です。

    CF式風呂釜を使用する時は、

    絶対に台所などで換気扇を使用しないでください。

    上に伸びているキノコ型の脇の部分には隙間があります。

    換気扇を回すことによって、煙突を通っている排気ガスが引っ張られてしまい、

    お風呂場に逆流して充満します。

    すると、浴室内に不完全燃焼ガス「一酸化炭素(CO)」が充満するため、

    最悪の場合、浴室内の人が死に至ります。

    そのため、新規取り付けは行ってはいけない風呂釜に指定されています。

    しかし、市営住宅や県営住宅などではこのタイプしか付けられない建物が多くあります。

    東京ガスなどの大手都市ガス会社や、

    大手のプロパンガス会社の方であれば絶対に新規取り付けを断ります。

    もちろん当社もお断りいたします。

    ですが、中には取り付けを行っている業者もいまだ存在します。

    取り付けられた風呂釜をよく見てみると、

    【取替型】とはっきりと明記されています。

    この危険性を保全協会等に説明しましたが、

    取り合ってくれませんでした。

    新規取り付けをご希望される方は、

    CF式風呂釜ではなく、壁掛け式給湯器のお取り付けをおすすめします。

    ご自分の身はご自分で守るしかないんです。

    火のつけ方

    こちらもいまは全て電池式です。

    ツマミを回して口火を付け、それから使用します。

     

     

     

    と、色々な種類がありますが、

    共通して言えることは、

     

     

    ほとんどの風呂釜は2つ穴である

     

     

    ということです。

    現在の浴槽はだいたいが1つ穴ですが、

    昔の浴槽は2つ穴しかありませんでした。

     

     

    それは、風呂釜本体から出ている2本のパイプを、

    浴槽に接続するためです。

     

     

    風呂釜の元祖は薪(まき)で沸かす薪風呂釜でした。

    薪風呂釜は浴槽内の水をポンプで循環させる機能なんかはありません。

    そのため、水を温めてお湯に変えて上昇気流的なものを利用して、

    勝手に出て行ってもらう方式となっております。

     

     

    図に表すとこんな感じです。

     

     

    風呂釜と給湯器の違いとは?風呂釜と給湯器の違いを徹底解説します!その6

     

     

     

     

     

    これが風呂釜の原理です。

    先ほど並べた色々な種類の風呂釜の画像に、

    シャワーが付いている風呂釜が出ていたことにお気づきの方は、

     

     

    シャワーが付いてるのに、風呂釜?

     

     

    という疑問を持たれたと思います。

    そうなんです!

    シャワーが付いていても、これは「風呂釜」なんです。

     

     

    その昔、お風呂にはシャワーなんかついてませんでした。

    いわゆる「追い焚き専用」の風呂釜です。

    それが風呂釜の元祖です。

     

     

    その後、追い焚き専用の「元祖風呂釜」に、

    現在のシャワーの機能が追加されました。

     

     

    シャワーの機能が追加されましたが元は風呂釜なので、

    上の写真は全て「シャワー付き風呂釜」というくくりになります。

     

     

    あと、「昔の風呂釜」と「給湯器」の大きな違いがコチラです。

     

     

     

     

    給湯器は電源が必要ですが

    風呂釜には電源が必要ありません

     

     

     

     

    そうなんです。

    給湯器には必ず100v電源が必要になりますが、

    昔の風呂釜には電源が一切必要なかったんです。

     

     

    それは、

     

     

    ・レバーをクイッと回す

    ・ツマミを押し回す

    ・レバーをガチャンガチャンと回す

     

     

    などの操作をすることにより、

    ライターの火をカチカチつけるときのように、

    風呂釜内部で火花が飛ぶんです。

    火打石の原理ですね^^

     

     

    その火花で「口火」を点灯させ、

    追い焚きなどを行っていました。

     

     

    今はバランス型風呂釜、CF式風呂釜、ガスふろがまなど、

    ほとんどの風呂釜で着火に「乾電池」を採用しています。

    中にはFF式のように「100 v電源」を使用しているものもあります。

     

     

    そのため、現在では

    「風呂釜には電源は必要ありません」

    とは言い切れなくなりましたが、

    一昔前の風呂釜はそういうものでした。

     

     

    と、風呂釜の説明をしだすと卒業論文がかけちゃいますので、

    次はお待ちかね(!?)の給湯器について説明します^^

     

     

     

     

     

    給湯器

    水道管を通って来た水圧のかかった「水」に、

    熱を加えて「お湯」に変える機能のみを持つ機械。

    以下が給湯器の種類です。

     

     

     

    ・給湯専用給湯器

    RUX-A2011W風呂釜と給湯器の違いとは?風呂釜と給湯器の違いを徹底解説します!その7

     

    給湯専用器

    給湯専用器は、追い焚きや自動運転の付いていない、

    水をお湯に替えるだけの機械です。

    能力は家庭用の10号から業務用の50号まで、幅広くそろっています。

     

     

     

    ・ガスふろ給湯器(追い焚き機能付)

    RUF-A2400AW風呂釜と給湯器の違いとは?風呂釜と給湯器の違いを徹底解説します!その8

    ガスふろ給湯器

    ガスふろ給湯器は、シャワーと追い焚き、

    それに自動湯はり機能を備えた機械です。

    ボタン一つでお風呂の準備が簡単に操作できる機械です。

     

     

    ・給湯暖房用熱源機

    風呂釜と給湯器の違いとは?風呂釜と給湯器の違いを徹底解説します!その9

    給湯暖房熱源機

    給湯暖房熱源機とは、シャワー・追い焚き・自動湯はりに加え、

    床暖房や浴室暖房器なども行える多機能給湯器です。

    業界では文字通り「多機能床暖・多機能浴暖」と呼ばれています。

    機械自体の価格が高いので、床暖房をあまり使用しない方は、

    普通のガスふろ給湯器に交換される方が多いです。

     

     

     

    ・業務用ガス給湯器(給湯専用)

    RUXC-A2400W風呂釜と給湯器の違いとは?風呂釜と給湯器の違いを徹底解説します!その10

    業務用ガス給湯器(給湯専用)

    業務用はハードな使用に耐えられるよう、

    炎が当たる部分の部品の耐久性が、

    家庭用に比べ格段に上がっています。

    そのため、強化力によるハードな連続使用にも耐えられるので、

    飲食店・ホテル・スイミングスクール・公共施設など、

    多くの場所で活躍しています。

    ただし、標準使用設計期間が家庭用が10年のところ、

    業務用は3年間のみとなります。

    そのため、メーカーとしては3年経ったら寿命とみなします。

     

     

     

    と、とっても長くなってしまいました。

     

     

    風呂釜や給湯器には色々な種類がありますが、

    共通して言えることは、

     

     

    浴槽の隣に置いて使用するものは無い

     

     

    ということです。

    風呂釜と違って給湯器は100V電源を使用します。

    100V電源を使用する目的は、

    ただ口火を付けるためだけではありません。

     

     

    給湯器は水道管から来た冷たい水を、

    瞬時に40℃以上の温度に温める機能を持ちます。

     

     

    そのため、ガスの使用量が風呂釜よりも多くなります。

    風呂釜よりもガスの使用量が多くなるということは、

    そのぶん排気ガスも格段に多くなります。

     

     

    給湯器本体の中に排気ガスが残った状態では、

    酸素不足になるので火をつけ続けることができなくなります。

    なので、「燃焼ファン」という給湯器に内蔵された換気扇のようなもので、

    ドンドン出てくる排気ガスをひたすら排出し続けます。

     

     

    排気ガスを排出すれば、

    新鮮な空気を取り入れることができますので、

    安定して火をつけ続けることができます。

     

     

    では、なぜ浴槽の隣に置いて使用するものが無いのか?

    答えはとても簡単です。

     

     

    湯気などを多く含む空気とガスが混ざった「混合気」では、

    安定して火をつけ続けることができないからです。

     

     

    それに、湯気を通し続ければ、

    給湯器本体内部がサビてしまうため、

    激しい劣化によりすぐに使えなくなってしまうからです。

     

     

    それと、感電防止のため浴室内に100Vはひっぱれないので、

    浴室内に設置するタイプの給湯器は無いことになります。

     

     

    ん?

    浴室内に100Vはひっぱれないって、

    お風呂の電気も付いてるし、

    壁貫通型給湯器だって設置してるんじゃない?

    施工実績だっていっぱい読ませてもらったけど、

    あれって違法工事なの?

     

     

    当社の施工実績をご覧いただき、

    本当にありがとうございますm(__)m

    では質問に答えさせていただきます。

     

     

    壁貫通型給湯器の工事は、

    違法工事ではありません

     

     

    お風呂の電気も違法工事ではありません。

    なぜなら、お風呂の電気の配線は壁の中を通って

    「壁の裏」で接続されているので、

    浴室内に100Vを引っ張ってきているわけではありません。

     

     

    また、壁貫通型給湯器も浴室内から設置工事を行うため、

    浴室内に100Vを引っ張りこんでるような感じに思えますが、

     

     

    壁貫通型給湯器は「RF型」といって、

    壁掛け給湯器などと同じ扱いなんです。

     

     

    そのため、浴室内から設置工事を行いますが、

    壁貫通型給湯器は「屋外用」の区分になります。

     

     

    なので、感電の心配もありませんし、

    不完全燃焼が原因で死ぬこともありません。

     

     

    その他の違いといえば「循環アダプター」と呼ばれる、

    追い焚きの時に熱いのが出てくるフィルターの部分が、

    風呂釜と違って「1つだけ」といったところです。

     

     

    番外編

     

    ・ガス瞬間湯沸かし器

    RUS-V51YT(WH)風呂釜と給湯器の違いとは?風呂釜と給湯器の違いを徹底解説します!その11

     

     

    こちらはよく「台所の給湯器」と言う名で親しまれている、

    「ガス瞬間湯沸かし器」です。

     

     

    呼び名としては

     

     

    ・ガス湯沸かし

    ・小型湯沸かし器

    ・台所の湯沸かし

    ・給湯器

    ・シンクの給湯器

    ・ボタン式給湯器

    ・台所のあれ

     

     

    など、多くの愛称で親しまれております。

     

     

    こちらは確実に給湯器の仲間です。

    ですが、風呂が壊れたからといって、

    これにホースをつないで延長してシャワー代わりに使うのは、

    絶対にしないでください。

     

     

    この瞬間湯沸かし器は、

    思っている以上に排ガスが出ます。

     

     

    そのため、シャワー代わりに使用している際、

    換気扇を確実に回しているならまだしも、

    換気扇を回さないで使用していると、

     

     

    一酸化炭素中毒で、最悪死亡することもあります。

     

     

    今の湯沸かし器には「消し忘れ防止機能」といって、

    10分間も出しっぱなしにしていると、

    勝手にOFFになる安全装置が組み込まれています。

    ですが、安全のため、説明書通りにお使いくださいm(__)m

     

     

     

    以上が「風呂釜と給湯器の違い」の説明でした^^

     

     

    うまく説明できたかはわかりませんが、

    お役に立てれば幸いです^^

     

     

     

    とっても長くなってしまったので、

    このへんで失礼します。

     

     

    お読みいただき、

    本当にありがとうございます!m(__)m

     

     

     

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