給水装置工事主任技術者常駐
2015.03.18 更新
浴槽(湯船・風呂桶)の中にある追い焚きをしたときに熱いお湯が出てくる、アミの付いた丸い出っ張った部品は見えますか? それを「循環金具や循環アダプター」と呼びますが、そこのアミ(フィルター)が汚れで詰まっていると変な音がなることがあります。その場合は歯ブラシで向こう側が透けて見えるくらいキレイに磨けば9割直ります。
それでも直らない場合は、追い焚き配管が折れ曲がっているか、循環金具のフィルターを外して使用していたか、湯に混ぜるとトロトロと粘度の出る入浴剤を使用して追い焚きをかけるなどしてしまったか、あるいは粘度が無くても長年入浴剤を使い続けたことが原因の可能性が高いです。追い焚き配管の折れ曲がりであれば一瞬で直りますが、ノーフィルターや入浴剤の場合はやっかいです。機器内部には直径5mmほどの細い銅管が巻かれている熱交換器という部品があります。細い銅管の曲がりの部分に髪の毛やゴミなどが詰まった場合、取り出すことは困難です。入浴剤の場合ですが、使った次の日の浴槽の底って、ヌルヌルしてますよね? その状態で沸かしなおしをなんども行うと、そのヌルヌルが熱交換器内部に吸い込まれます。熱交換器は火で熱されて高温になるので、ヌルヌルとともに流れて来た成分が、細い配管内部に徐々に堆積していきます。それはまるで血管にへばりついたコレステロールのような状態です。ゴミや配管の閉塞によって、配管内部の流量が減り同じ火力で熱されているため、機器内部で早い段階で沸騰してしまいます。沸騰したときに出る気泡の音が「追い焚き時に、給湯器・風呂釜から唸る(うめき声?)ような異音」の正体なのです。気になるのであれば熱交換器交換で2~6万円を修理業者にお支払の上、丁寧に修理してもらってください。ただ、爆発するとかガス漏れするといったレベルのものではありませんので、気にしなければそれはそれでいい類のものです。